座屈長さの大小関係の比較問題に対応した内容を記事にしています。
座屈長さの当たりの付け方は、材端の支持条件による公式もありますが、ラーメン構造の場合どの公式に当たるのかが分かりづらいことがありますよね。
本記事では、
座屈長さの求め方を
まず柱頭、柱脚部分の変形から変形形状を書いてみる
反曲点の位置を想定する
の2点から解説しています。
設定条件による柱頭、柱脚部の変形の仕方や反曲点の位置を覚えると、
梁が剛体でない場合など別パターンにも対応しやすくなる。たわみ角法などの変形角の取り方の理解をしやすくなる。
など学習を進めやすくなります。
座屈長さの求め方
まず柱頭、柱脚部分の変形から変形形状を書いてみる
前提条件:柱脚固定。梁は剛体のラーメンに荷重がかかる場合とする
今回は梁の水平移動は固定していないとしているため、全体としては、柱頭部分が横にずれたような変形となります。
但し、梁が剛体であるため、
柱は柱脚、柱頭部分とも直角を保ったまま変形します。
この状態で変形の形を書いてみると柱は図の赤実線のような変形形状となります。
反曲点の位置を想定する
変形の形から、反曲点は柱高さの中央部の青丸の部分にくると想定できます。
反曲点とは、図のように柱が変形する場合、その点を境に柱をぐっと曲げるための引張力が柱の左右切り替わる位置に相当します。
座屈長さℓkの値
反曲点の位置を柱の中央と考えたことから、図の赤点線のように残り対象分の柱を記入します。
座屈長さℓkは、元の高さと同じhになるというのが結論です。