工場や倉庫などに設置される簡易リフトについて、法的な位置づけを説明します。
建築基準法によるエレベーターとの違いや、確認申請における扱いがわかると思います。
簡易リフトとは
簡易リフトは労働安全衛生法施行令で定義されるものであり、次の全ての条件に該当するものをいいます。
物の製造、鉱業、建設工事、運送、貨物取扱いなどの事業場に設置されている(労働基準法別表第1第1号~第5号)
船舶に用いられず、せり上げ装置や一般公衆向けのものではない。
荷物のみを運搬する。
かごの床面積は、1㎡以下または高さが1.2m以下であること。
建設用リフトではない。
一定の事業場に設置されていること、荷 のみの搬送を目的としていることから、労働者が操作する設備として規定されていることが特徴です。
規制内容も、荷の落下防止のための囲いの設置や、作業時における運転合図の実施など(クレーン等安全規則206条)、労働者の安全確保に重点が置かれています。
一方、建築基準法令における昇降機は、利用対象を限定せず、人荷の搬送を前提とした安全基準が定められています。
簡易リフトに対する両法律の安全基準の違いを踏まえて、昇降機に係る基準の適用対象から労働安全衛生法施行令に規定する簡易リフトは、令和7年11月に除外されています。
手続き
事業者は積載荷重0.25t以上の簡易リフトを設置する際、認定事業者を除き、労働基準監督署に簡易リフト設置報告書を提出を要することが規定されています。(クレーン等安全規則)
確認申請での扱い
新築建物に簡易リフトを設置
確認申請を伴う新築建物に簡易リフトを設置する場合、簡易リフトは法第2条第三号の建築設備に該当することから、規則による図書を添付することに留意する必要があります。
確認手続きで簡易リフトに該当することを確認するため、簡易リフト簡易報告書又は簡易リフト自己申告書の提出を要する場合もあります。
(国住指第 322号 令和7年10月31日)
既存建物に後付け
既存建物に簡易リフトを後付けする場合、簡易リフトとしての確認申請は要さないとされています。
これは確認申請を準用する87条の4の規定(別願申請)において、簡易リフトが令第129条の3のエレベーターから除外されたことから令第146条の「確認等を要する建築設備」に該当しないためです。
詳しい内容は、公表されている条文や資料をご参照ください。