この記事では建築の確認審査の仕事の慣習について記事にしています。
確認審査の仕事では申請者から提出される図書の審査を行い、法適合の確認を行います。
一方で仕事の中では、申請者相手に接客を行うという言葉が使われることがあります。
ただ相手はゼネコン、設計事務所などの設計担当となる会社員が中心であり、相手方も個々にある程度専門性をもつ工業製品、建物を扱います。
こうしたことや、紹介するこれまで見受けられてきた内容からも、販売店舗に来社される個人顧客対応というようなくくりとは異なると考えた方が無難と考えられます。

設計、施工、審査、より良い職場探しの参考にご参考ください。
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伺いたてる機会が減る
審査=受け付ける側という立ち位置が中心です。
あくまで規則による手続きとして必要な仕事のため、相手に伺いたてる精神的負担は基本的には減ります。
ただ公的機関、監査担当からの監査は受けます。
そこでは回答に困るような質疑も多々あります。(後述)
何度もかかる電話
電話対策も行われてきているところもありますが、それでも「回答のメールを送付した」、
手続きを早く進めたいという理由で、設計担当者等から電話がかかってくることが未だ頻発します。
業務依頼に対して、「これはやらなくてもいいのでしょうか。」ということを電話で聞いてこられることもあります。
逆に設計の内部から見ると電話は見栄えもあり対話力に優れ目立ち輝いてさえ写るものです。
一方電話を受ける側は内線が鳴り響くこと自体業務を留められる感覚を生じます。
相手都合で仕事が中断されることが立て続きに頻発すると、急な対応の積み重ねや、仕事の取組み順序の度たびの変更で疲労が相当蓄積していきます。
電話は携帯からかかってくることが多くなっていますが、事務系への内線が技術系につながるといった内線違いも多々あります。
そうした電話に出ると、「まだそんなにかかるのか」と、クレーム風に言うEVメーカー営業担当など様々なものに遭遇します。
言葉尻を掴む - 自身の催促への対応は要求 -
業務管理を厳格にする管理者の言う通りに動いても対応がうまくいくかは、相手、タイミングによります。
申請者の中には急かしに急かし消防同意の手続き対応を要求した先に、審査者の要望には、付け入る間を見ては何度も言葉尻をとり、とにかくごねる担当者にあたることもあります。
【動画:審査対応が難航する設計担当者。組織に必ず存在する人々】
公平の要求
よく耳にし、遭遇するのが「言われたことがない」と電話で言ってくることです。
自ら業務、こうした設計担当者とのやりとりを増やしたい人はさほどいません。
設計側への質疑内容はあくまで公的機関や外部監査を受けた結果、要求しているに過ぎない内容も含まれます。
質問責めをする監査者から何度も注意だけ受けることになるからです。
統率の取れた完全機械化が進んだような機関がいくつもあれば質疑も統一されるのかもしれません。
申請者からの質問責め
書籍に記載された内容でも、解釈を聞かれるなど、設計判断をこちらに投げかけるような質問や、回答が難しい質問がくることもあります。
発注・事業担当からの指示なのか、内部☟で調整はつかない内容なのか、どこと調整済なのか、などが明確な方が回答しやすいと思うこともあるくらいです。
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監査者からの質問責め
外部監査者からは、審査結果の報告を具体的に書くようにと書面の書き方まで詳細に指示を受けることもあります。
また未対応の項目などが残ると、確認作業の書類を増やすよう指示されることなどもあります。
監査者にも立ち場、任期などもあるためと言われていますが執拗に会議で問い立ててくるものもいます。
意向に沿い内容を具体的に記すと、今度は質問責めに徹したりと矛盾する言動に振り回され、現場の方針が変わり、申請者とのやりとり回数、業務が増えることも慣習となっています。
まとめ
カスハラ等過度な要求には対策が進んできている組織もあるが、ある意味公的、便宜的な窓口対応の風潮を引き継ぐ。
審査→監査の流れが個人の知見を広げるのではなく、審査者、申請者の単に手続きの負荷増加につながる実情がある。
時間を奪われるリスクに対処しつつであれば、残業時間の調整は個々人で十分可能。
急な依頼や予定変更にも柔軟に対応、過大、無理な内容は断るくらいの精神でいると楽。
主体的に相手に伺いを立てるよりも、どっしりと構えたい(審査)。
調整も担い主体的に取り組みたい(設計。主に意匠)
こうした中、経験を元により良い環境を探してみるのが良いというのがまとめです。